本日この公式サイトや、レーベル401、ナタリー、block.fmなどでお知らせがありましたが11/9のライブ「REPLAY THE MAGIC」に先駆けて同名のアルバムをリリースします。20周年のライブのチケットを買ったつもりがリリースパーティーも兼ねていた、という感じでいかがでしょうか。
というわけで今日からアルバムリリース、そしてライブ当日まで様々なテーマで文章を綴っていこうと思います。今日は歌詞について。
今回のアルバムには「東京論」「おやすみ」「SET ME FREE」「stay with me」「RADIO BOY」やそのリミックス、「ELECTRIC」「AROUND U」など既発のシングルは1曲も収録されていません。20周年のライブを開催するにあたり、それ自体をテーマに1からまとめた作品にしたかったから。あらたに書き下ろした曲に、ここ数年のデモや未リリースだった楽曲の中から寄せ集めにならないようコンセプトに沿うものだけを選んで仕上げました。ジャケも素晴らしい。
さて22歳の頃、トラックメイカーとしてただ楽しく音楽をつくっていただけの僕が、ある日なんとなくオリジナルを書いて歌ってみたら、自己認識よりもずっとセンチメンタルでロマンティックな歌詞がするすると出てきたあの不思議な感覚は今でも忘れがたいものがあります。だけど今のやたら大人になってしまった自分はそういう類の曲を新鮮な気持ちで書いて歌う気分にどうしてもなれません。
本当のプロはいつまでもステイ・グリーン、フォーエヴァー・ヤングでないといけないのに、プロデュースや楽曲提供をしているうちに時代が移り変わって自分自身も年を重ね、「何を歌えばいいのか」を慢性的に見失っていたようです。でも最近になってその心境に少しづつ変化が現れたことが今回のアルバムの推進力になりました。周りを見渡せば自分にとって大事なものや、好きなもの、価値のあるものは意外とたくさんあることに気付き、ひとつひとつ手にとりじっくり観察しながら試しに言葉を並べていたら歌詞が自然に組み上がっていった感じです。
結果的に今回のアルバムには直接的に「恋愛」をモチーフにした歌が1曲も入りませんでした。でもより多様で深い愛情のようなものがどの曲にも込められていると思います。
また英語の歌詞についてもすごく悩みました。人はなぜ英語で歌おうとするのか。英語はかっこよくて、日本語はダサいのか?とか。そこから自分のルーツとか、日本の現状とか、そういうことを考えながら書いたのが「But I can love」です、みたいな感じで1曲づつやっていくとただのセルフライナーノーツになってしまうので今日はここまでにしておこう。いずれ一曲づつについても詳しく書きます。無粋かな、とも思うけど、いやそれはもう、そういうことをしてもいい時代だと思うので。
ここまでアルバムを聴きながら書いてましたが、とてもいい感じです。
引き続き11月までよろしくね。
LIVE特設ページ
https://ramrider.com/replay-the-magic/